【西大宮校】効果的な単語学習方法

2022年8月27日
前回の記事で、言語の自然な身につけ方についてお話ししました。
今回は、前回の内容をもう少し掘り下げて、‘単語の自然な覚え方’について考えたいと思います。
皆さんはどうやって英単語を覚えましたか?
学生時代、単語帳を使って苦しみながら単語を覚えた記憶がある人も多いのではないでしょうか。
なんとなく予想がつくかもしれませんが、単語帳などで単語の意味を暗記するという単語の覚え方は、人間の言語学習にとって自然ではありません。
赤ちゃんが言葉を覚える過程を想像してみてください。単語一つ一つを繰り返し聞かされることで言葉を覚える赤ちゃんがいるでしょうか。少なくとも私は、単語帳やフラッシュカードなどで単語の学習をしている赤ちゃんを見たことがありません。
では、人間はどうやって単語を覚えるのでしょう。答えは、‘たくさんの文を聞く’という方法です。
日常生活の中で、単語を単体で用いることはほとんどありません。単語を組み合わせた文を使って、たくさんのコミュニケーションが行われています。
言葉を知らない赤ちゃんも、単語そのものに触れるのではなく、コミュニケーションに用いられるたくさんの文を聞いて、その文から分節化された単語を徐々に獲得していくのです。
子どもが初めて発する言葉は、「まんま」「ぶーぶー」など、一つの単語の様にも思えますが、こうした言葉も、一語文といってただ物の名前を口にしているのではなく、「ご飯が食べたい!」「車が走っているよ!」というように、文の代わりとして発しているのではないかと思います。
このように、人間は文の中で単語を覚えます。外国語学習においても、単語そのものを覚えようとするよりも、たくさんの文に触れることで結果として単語を覚える方がよっぽど自然で効果的と言えます。
皆さんも、一生懸命単語帳で学習した単語はすぐに忘れてしまうのに、教科書の文中に出てきた単語はずっと覚えているというような経験があるんじゃないでしょうか。
文の中から単語を覚えるという学習法は、いろいろな分野の研究から支持されます。例えば…